こんなの観たっけ?
映画鑑賞の記録を残す目的でのんびりまとめています。 2023年開始
2025-09-21
20250919 ボーイ・キルズ・ワールド:爆拳壊界流転掌列伝
2025-09-15
20250912② ベスト・キッド:レジェンズ
2025-09-14
20250912① 8番出口
主演俳優のかたは以前ご家族がプロとおぼしきカメラマンから無断撮影される被害にあいSNSで注意喚起したというネット記事を見たことがあるくらいで、自分にとってはどこか他人事だしよく知らなかった。
鑑賞後に調べて初めて、ご結婚されていてお子さんがいらっしゃること以外のプロフィールを知った。ゲームに詳しい人ならたしかに適任だなあと納得。
劇中では二十代後半くらいに見えたが同世代で驚いてしまった。
原作ゲームは、地下鉄の通路に迷い込んだプレイヤーがルールに従い「進むか、引き返すか」を決めながらゴールの8番出口を目指す、というものらしい。
実写版では人生の岐路に立たされた一人の男の視点で話が進む。彼が非日常的な世界に放り込まれ、自分と向き合いながら「進むか、引き返すか」について、考え、答えを出す。
原作ゲームの「プレイヤーがヘンテコな空間で迷いながら一つ一つ決めて進める」要素に、映画というか作り話全般の「主人公に転機が訪れてそれをどうにかして乗りこえる」基本の構造を落とし込んだところに、相性がいいと感じたし違和感なく観ることができた。
ゲームやった事がないので想像だけど、実写版は深層心理を反映した精神世界みたいなものとしてあの地下通路が登場するが、原作ゲームでは物理的に存在するとか、解釈の違いはあるのかなと思った。
主人公が冒頭、スマホで短文投稿サイトをスクロールさせている場面で出てきた耳ネズミ(バカンティマウス)っぽいのや自然災害の画像も、彼にとっては画面越しのデータにすぎず、他人事だった。電車内で起きた“お客様トラブル”もだし、別れ話が進んでいた彼女のことだってほとんど他人になりかけていた。
そんな他人事が他人事じゃなくなって襲い掛かって来る。遠ざけたいものが自分事になるのほど恐ろしいものはなかっただろう。
いちど謎の空間に放り込まれて自分と向き合うことになったところで、彼の問題がすべて解決したわけではないんだろう。
それでもみんなと同じ他人事みたいな日常を求めず自分と向き合っていく、あえて初めからやり直すこと・息苦しさをともなうルートを選んだラストに、彼は強かったんだなと思えた。
迷ったが観てよかった。
90分くらいで短いのもいい。あれ以上長いとキツかったと思う。
伸ばすとしたら、異変を増やすこともできただろうし、途中から消えてなくなる喘息要素や手荷物について補足もできたかもしれない。あのバッグ何処いったんだ。
登場人物の過去の掘り下げで回想シーンを挟んだりもできなくはない。観客の層をどのように想定するかによっては、この映画は回想だらけになっていたかもしれない。
そこを切り捨てて、中盤で「安直に救いを求めてるだけの人はどうなるか」を見せるに留めて、ほぼ地下通路で描ききっていたのは気持ちよかった。
2025-09-07
20250823 大長編 タローマン 万博大爆発
昭和のちびっ子たちを熱狂させたという特撮番組を「本当にあった」気にさせる、とてもよく作りこまれた映像だった。マジで昔の作品の見知らぬリバイバル上映に迷い込んでしまったんじゃないかと戸惑うくらい。
岡本太郎の絵画や立体造形が実写で動き回る異様さが際立っていた。
ただ、意味不明さはテレビ版のが勝っていたと思う。
映画版は“大長編”と銘打たれている通りちゃんとシナリオがある。タローマンの「でたらめ」も、ストーリーに沿った「意図のあるでたらめ」と言うのか、理性が働いていた。
物語は面白かった。なんなら感動した。ストーリーの伏線や山場に感動したのであって、「でたらめ」そのものに感動したわけではない。
実在したテイでいうなら、「当時の製作陣が駄目出しを食らってこのような形におさまりキレイにまとまっているが、実はもっとメチャクチャな終わり方をするディレクターズ・カット版が存在するのでは…」みたいに、ifで脳内補完するのがいいかもしれない。