全体的に主人公の男の子がパッとしないというか、影が薄いと感じた。
予習ゼロで行ったら何も分からなくて参った。
カンフーとミヤギ空手を動きから見分けることができない。
格闘シーンが私には全部パルクールに見える…。
武術の構えってもっと腰を落とすものだという勝手なイメージを抱いていたのもあって、何かみんな重心が高くて強そうには思えなかった。
主人公はというと、まず表情がかたいのが気になった。
体の動きもオーバーサイズのフード付きトレーナーのせいでキレがあるんだかないんだかよく分からない。
兄を亡くしたトラウマがある割に、口が達者で女の子とすぐ打ち解けるコミュ強なキャラも、なんかいけ好かない。
主人公が成長していく過程も分かりづらかった。
この作品、前半で子どもが中年のオジサンを指導してロッキーみたいな事をするくだりがあって、そこは意外で面白いなとも思ったが、あそこに時間を割きすぎな気もする。
この技を習得した、とか、何ができるようになった、って過程を、主人公ではなく中年のオジサンがほとんどやっちゃったから、主人公の見せ場である大技がドラゴンキック一つしかない。あのキック向けのユニークな特訓も一つだけしかなかった。
主人公を鍛えた師匠2人の指導も船頭多くして何とやらで、お互い「こっちの技のほうがいい」「いやこっちのほうが」と張り合ってばかりいる。そこがこの映画の面白さなのかもしれないが、観てるほうはコレでちゃんと強くなれるの? と不安だった。
主人公が強くなったかどうかよく分からないまま途中の試合をナレーションでばっさり省略して、ゲームみたいなルールをゲームみたいな画面で説明して(グランツーリスモとかF1みたいな見せ方)、最後の試合だけ白熱してると見せられましても…って感じだった。
決勝戦は盛り上がったし、ライバル役がちゃんと練習して試合に臨むしスポーツマンシップもあったから、ライバル役のことももっと掘り下げてくれたらな…と思わずにいられなかった。
メインで見せたいのが師匠2人ってのが露骨すぎて、いろいろと強引なところが引っ掛かる話だった。
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