昭和のちびっ子たちを熱狂させたという特撮番組を「本当にあった」気にさせる、とてもよく作りこまれた映像だった。マジで昔の作品の見知らぬリバイバル上映に迷い込んでしまったんじゃないかと戸惑うくらい。
岡本太郎の絵画や立体造形が実写で動き回る異様さが際立っていた。
ただ、意味不明さはテレビ版のが勝っていたと思う。
映画版は“大長編”と銘打たれている通りちゃんとシナリオがある。タローマンの「でたらめ」も、ストーリーに沿った「意図のあるでたらめ」と言うのか、理性が働いていた。
物語は面白かった。なんなら感動した。ストーリーの伏線や山場に感動したのであって、「でたらめ」そのものに感動したわけではない。
実在したテイでいうなら、「当時の製作陣が駄目出しを食らってこのような形におさまりキレイにまとまっているが、実はもっとメチャクチャな終わり方をするディレクターズ・カット版が存在するのでは…」みたいに、ifで脳内補完するのがいいかもしれない。
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