2024-02-12

20240127 ゴールデンカムイ

 2023年中に『コカイン・ベア』で荒れ狂う熊を、『SISU』で不死身とあだ名された激つよ兵士を観てしまったので、金カム要素は充分満たされていた。
 比較してもしょうがないし普通に観よう、くらいのなだらかな気持ちで鑑賞した。

 見た目ではアチャ役の井浦新が一瞬の出番だったけど惹き込まれた。澄んだ眼をしながら何考えてるのか分からない、ヤベェ人の雰囲気があって好き。

 映像のほうは、構図まで原作そっくりそのままに再現されていたのが、驚きよりむしろ困惑してしまった。
 初登場時のキャラが立ってない尾形とか。
 わざわざクルッと回ってカメラに向かってから決めゼリフを言う土方歳三とか。
 原作既読勢が実写版をシビアに見る傾向があるのは色んな作品が映像化されるたびにSNSで目の当たりにしてきたし、私も思い入れのある漫画が実写化されてアレ? となったことがある。主人公の見た目が変わりすぎたという意味であれば『昴』とか。だから気持ちは分かるけど、ここまで「外すことが出来ない」みたいな空気になったんだな、と思うとビミョーな気分になった。アングルまで揃える必要あったんだろうか。

 とはいえ、そもそも扱われる要素が多岐にわたる金カム、どこを活かすか・どこを省くのかを決めるのが素人目にも難しそうな作品だろうに、できうる限り取りこぼさず活かそうとしていたのも伝わってきた。

 全体的になぞり過ぎな印象を受けたのは、「らしさ」を失わないためにこだわった結果なのかもしれない。と受けとめようと思う。

 主人公は声が高めなのと序盤でイケメン喋りしてるのが何か苦手だなあとはなりつつ、後半の
「ウンコじゃねえっつうの」
あたりは、心を開いた感じがしてホッコリした。



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