普通なら激痛で耐えられない負傷をもろともせず動ける、という彼の特徴を最大限に活かすためか、アクションシーンはジョン・ウィックのような接近戦がほとんど。
しかし大口径の銃で撃てばさすがに死んじゃうので銃撃は最低限。「切る」「刺す」「高温のものに触れる」などの見るからに痛そうなシチュエーションが続く。思わず顔をしかめたくなる絵の連続だった。
痛めつけられるバリエーションが豊富とは言え、ずっと至近距離の攻撃を見せられるのはちょっと飽きた。
中盤に登場するトラップもりもりルームは、絵的な工夫なんだろうなと思いつつ…あそこまで人体をオモチャにしてしまうと悪ノリ感がすごいというか。主人公が学生時代に受けていたというイジメもきっとこんな感じで行われてたんだろうなと思うとビミョーな気持ちになる。
けっきょく観客である自分も、俯瞰で見れば、彼の奇妙な体質を当事者の気持ちそっちのけで面白がってる人間の一人なんだなと思わされる。
ヒロインの出演作繋がりで思い出したプレデターの2作目で、シティハンター・プレデターが自ら怪我の応急処置をする有名な場面がある。
しかしメチャクチャ強い宇宙人なのに痛がっている様子は印象に残っても、「ぜんぜん痛くないのに痛がらなきゃいけない一般人」ではシュールというか、拍子抜けしてしまった。
痛そうな描写がいくつも出てくるのにところどころで笑ってしまう、何ともユルいヒーロー映画だった。
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