新作映画が予告で気になったとしても、すぐに「観てみよう」とはなりにくい。まず監督と脚本が誰なのか調べて、その方が過去に手掛けたタイトルを参考に観るかどうか決めている。過去作をもとにすれば自分に合う・合わないの予測がつけやすいからだ。
『K-20 怪人二十面相』は当時楽しんだ記憶がある。私はたぶん、分かりやすい話に派手なアクションで大勢の登場人物がワチャワチャしてる映像作品が好きなんだと思う。教養を求められる高級レストランと、何も考えずに食べられるファストフードと、褒めたり感謝を述べなければならない手料理があったら、ファストフードを選びがち。
0も「分かりやすい話・派手な動き・登場人物がワチャワチャしてる」点で共通している。
よって自分の中では、0に関してはあくまでK-20と同じカテゴリとして、旧作の野村萬斎主演の『陰陽師』とその続編とは別のベクトルで楽しく鑑賞した。
他の映画なら『47RONIN』に近いと感じた。漫画ならフジリュー版封神演義みたいなノリというか。
気になる点は晴明のキャラだろうか。
映像が全体をとおして少年漫画っぽい作りで絵的に派手で見応えがあるのは確かなんだけど、主人公は冷めてて何考えてるのか分からないクール系(ナルトかサスケならサスケ的な?)に寄せられていたように見える。派手とクールのすり合わせが難しそうな印象を受けた。主役の俳優さん、どちらかと言えば信や杉元佐一の印象が強かったし……。
性格の面で対称的な位置づけで博雅がいてバランスをとられてはいるが、晴明のクールさが鼻につかないでもない。
博雅をああいうキャラにして、邦画について回る恋愛要素を主人公以外のキャラクターに振って回避しているのは、上手いやり方に見えた。
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