2025-04-29

20241130① PUI PUI モルカー ザ・ムービー MOLMAX

 前半がとにかくかったるい。話の筋はよくあるやつだし…と言いつつ加齢にともない涙腺がガバガバになってしまった身には、CANON号(iMac G3みたいな車体にゲームボーイみたいな画面が嵌まってる子)で何となくもう色々と察してしまって泣けた。


 後半から意外と真面目にSFやってて、ちょっと宗教的な側面もあって、前半とのギャップに戦慄した。

 『ロボコップ』ばりの尊厳破壊を見せられる。

 家族連れで観てるお客さんも結構いたのに大丈夫か。


 それとオーナーたちがあっさり自動運転カーに乗り替えてしまう描写があり、TVシリーズから登場している面々まで酷薄になったような印象を受けた。

 序盤の展開がモルカー達が冒険に繰り出すために起きてるのは分かるんだけど、大塚明夫さん演じるおじさんを除けば誰一人モルカーを気にかけないのはさすがに不自然だと思う。


「モルカー世界に“便利で快適な自動運転システム”を採り入れることは可能か?」

がテーマっちゃテーマ。

 なお結論だけ言ってしまうと「モルカー世界では無理!」という(笑)


 基本モルカー相手に人間が振り回されるのは変わらない。

 過去にテレビ放映されたものでは、モルカーの挙動は可愛いハプニングとしてウケていたと思う。

 ただ劇場版である程度の尺で一本のストーリーものにされると、話を追いたいのにモルカー達が自由気ままに振るまうため脱線にしか見えず、可愛いというより鑑賞の妨げになってしまったように感じた。


 欲を言えば(無茶を言えばのほうが正しいか)、初期作のように全編ストップモーション・人間キャラクターも喋らない形式でやれたら良かったんだろう。

 前半でかつてのキャラクター達が再登場を果たすのはいいとしても、元々の人形を使った実写ではないものを地続きの作品と受けとめるのは、私には難しかった。



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